とりあえず、近況報告でも。
先週日曜日の13日は、広島球場へ今年3度目の野球観戦に行く。去年は、市民球場最後の年に加え、クライマックスシリーズに向け3位争いに盛り上がっていたことから、2度の観戦。今年は、新球場ができたことから、両親や会社の友人と、機会を作り、観戦に出かけているもの。
新球場は、これまで観戦に訪れたことがある、横浜スタジアム、神宮球場、旧広島市民球場といった旧型球場はもとより、東京ドーム、ナゴヤドーム、福岡ドームといった新型ドーム球場と比べても、はるかに優る個性的な球場として、すっかりお気に入りとなっている。利便性と快適性は言うまでもないが、球場というこれまでの画一的な概念を覆す、客目線に立った個性を備えているところが、その大きな理由となっている。
まず、1階観客席の上に、球場内を1周回れる幅12mの大通路が設けられていることは、試合を内外野いろいろな角度から見れる楽しさを味わえ、また道幅の大きさが、買物等への移動にストレスを感じさせない、ゆとりを生んでいる。どこからでも観戦が可能な造りは、チケットの販売面では公平性の面から大きなリスクがあっただろうが、他球場に見られるコンクリートに囲まれた通路のような遮蔽物がないことは、開放感をもらたし、また移動中に試合が動いてもすぐに確認できる安心感を与えている。
電車から球場内を見れるように配慮し、結果的に収納人員を落とすことになっている奇妙な外観は、効果的には大きな疑問符が付くが、見た目のオリジナル性に大いに貢献し、当初想定したものと異なる役割を果たしている。
席数を犠牲にし、ゆとりある観戦を優先した席は、大リーグ球場並みという大きさを確保。限られたスペースに、できる限り椅子を敷き詰めた他球場と違い、なだらかな傾斜に置かれたゆったりとした椅子からの観戦は、試合だけでなく、そこにいる時間を楽しませるものとなっている。
席にも工夫を凝らし、グランドと同じ高さにある砂かぶり席、30人から収容し皆でバーベキューをしながら観戦ができるバーベキュー席、ソファで寝転びながら観戦するソファ席と、いろいろと。それぞれ、初めて観戦に来た人に、こんなへんてこな席があるんだと説明するに十分な個性があり、ライトポール際の外野席で観戦した際には、バーベキュー席からの煙で観戦どころではなかったという、体験エピソードも加えることができたりして。
食事も、いろいろな店があり、十分に満足できる。毎度メインは、広島名物「むさし」の弁当を食べることになるけど、観戦中のつまみ類を、大通路を回りながらいろいろ選べて、観戦の楽しみになっている。
そんな具合に、野球観戦と同じくらいに、球場見学がおもしろいから、初めての人は誘ってみたくなる。そして、広島にいるうちにと今回誘ったのは、奥さんの両親で、今年2回目の対巨人戦の観戦となったわけで。
9月半ばなら、クライマックスシリーズに向けて3位争いしていておもしろいのではと、7月初めにチケットを購入。休日巨人戦の上、年間指定席で販売数が限られる中、運よく1階のS指定席を入手。これまでは、2階スカイシート、1階外野席の利用で、一度内野席でと思っていたから、狙い通りの結果となる。
ただ一つこれまでと大きく違うのは、3塁側巨人応援席での観戦となること。今回は、奥さんご両親接待の身で、父親が巨人ファンとくれば、選択の余地もなく。野球は、どうせなら応援するチームの試合が見たいもの。いくら新球場見学が目的だとしても、やはり試合を楽しんでこそのことだから。
8月半ばには、3位ヤクルトと10ゲーム超離されたことから、既に厭戦ムードがただよい始め、9月の観戦設定は失敗だったなと思う中、突如始まったヤクルト大失墜により、9月10日には、3位ヤクルトに1.5ゲーム差と完全射程圏に収める。去年、最終版に力尽きた実績から、また無駄な期待に終わるんじゃないかと半信半疑の中、もしかしたら、もしかするぞと、そんな声も出始めたベストなタイミングでの試合観戦となる。
結果から言えば、巨人先発投手の高橋尚則を打ち崩せず、山口-クルーンと続く鉄壁リレーの前に手も足も出ず。スコアは、2-4と締まった内容だったけど、中盤以降に動きがなかったのは、ちょっと残念。7回以降、球場が一体となる必死の応援こそ広島の良さで、そのプレッシャーで逆転勝ちというのが、今年の勝ちパターンでもあり、ファンにとってのなによりの楽しみでもあるから。
広島応援4連勝中という記録は、今回はあくまで巨人を応援していたとの拡大解釈により、継続中に落ち着く。ちなみに今回は、3塁内野側巨人応援席でありながら、広島ユニフォームを着込んだ広島ファンも多く紛れ込み、微妙な雰囲気の中での応援合戦。3,4席前では、巨人ファンのいかつい親父が怒鳴り声を上げて喧嘩を始めたり、不穏な空気も流れつつ。
まあ、限られた席数からその状況は否定するものではなく、相手側応援席であることを十分認識し、お互い尊重しあって応援すればいいという姿勢。と言うわけで、目立たないように、終始広島の応援を楽しんでいたわけで。
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野球観戦後は、夕食を一緒に食べに行く。
お店探しの過程で、スペイン料理の名店「カサ・デ・フジモリ」が閉店したという事実を知り、大きなショックを受けつつ、気軽に利用できる手頃な洋食の店として、以前利用したイタリア料理屋「アクアセンチュリー」を選択する。
ちなみに、アクアセンチュリーは、去年の10月から「
ALVERO(アルヴェロ)」に店名を変更。シェフやメインメニューは変わらず、相変わらず手頃においしいイタリア料理を食べさせてくれて、満足いく時間を過ごす。
塩分がしっかり効いたところはあるけど、それで旨みを引き出すのがここの料理で、こってり感やくどさをまったく感じさせずに広がる旨みに、食が進み。コースもあるけど、数人で利用し、アラカルトでいろいろ頼むのが、ここのおすすめ利用法。その際は、ここの人気メニュー・グラタンスープの注文を忘れないようにして。
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さて、そんな感じで、9月2周目の週末を終える。翌週は、いよいよ銀週間と銘打たれた大型連休。銀より、白金としたいが、既に手遅れのようで、ここは世間の流れに合わせることに。
どうにも家でおとなしく休みを過ごすタイプじゃないようで、何かをしていないと落ち着かない。9月最初の休みに日帰り讃岐うどん巡りをしたことなども忘れ、もちろん遠出を検討する。候補地を決めたのは、前週の12日のこと。そして、宿を確保したのは、出発前々日の17日(木)。楽天トラベルサイト内の候補地県内の宿が全て予約で埋まっていると言う、これまでの経験では考えられない事態に直面し、おおいにうろたえるも、なんとか対処策を見出して。
日程は、19日(土)~21日(月)。つまりは、昨日帰ってきたという話だけど、また機会を見て報告することとして。内容は、和歌山県を初訪問。ちょっと精神修行に励もうと、1日目:真言密教の聖地・高野山の寺に一泊、2日目:熊野古道を歩き、熊野本宮大社参拝、3日目:熊野那智大社、熊野速玉大社参拝と、世界遺産を巡る旅を組む。高野山では、朝からお勤めに参加したり、熊野古道では、急勾配の山道を5時間かけて歩いたりと、ちょっと自分を追い込んでみたところ。
結局、一番の修行は、三重県との県境にある和歌山県最東の町・新宮町から、10時間かけて車で帰ってきたことだったりするけど。基本、混雑と逆方向に行く旅だから、渋滞はほとんどないだろうと見ていたけど、和歌山-大阪間で大渋滞に巻き込まれて。
走行距離、1333km。基本、車旅行を好まない方だったけど、高速千円の恩恵にどっぷりと浸かり、国内観光を楽しんでいるところで。