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続・プロ野球契約金詐称問題

スピンコントロールとは、情報操作によるメディア(世論)コントロール、その専門家をスピンドクターと呼ぶとは、「スピンドクター “モミ消しのプロ”が駆使する「情報操作」の技術(窪田順生著)」で紹介したところ。

その主体がマスコミであるなら、情報管理者自体によるコントロールであるからたちが悪く、さらに各社結託したなら、その流れを覆すことはほぼ困難。規制により作り上げられた巨大マスコミによる寡占支配は、国家による容易な世論操作を生み出すとともに、倫理観をもたないそれを悪用するマスコミ自身による世論操作を生み出してきた。

新聞やテレビで流れるニュースと呼ばれる情報の裏には何があるのか、スピンされる前の問題の本質、そのスピンされた背景を突きつめ、根本の解決策を提示するのがここの目的でもある。「寝た子を起こすな」、数年前、保安院は原発の安全強化提案をこう退けたというが、その膨大な労力、信用失墜を恐れ、現体制は得てして現状維持の判断を下し、それを正当化するためのもっともらしい理屈を作り上げる。そしてそれは、原発の例を出すまでもなく、問題のスピンはその先送りに過ぎず、その先に待ち受けるのは制度そのものの破綻である。

関心がなければ、スピンから始まる崩壊していく過程を、自分の見方と照らし合わせながら、ただ憐れみとともに眺めているのだが、それが自身に及ぶことなら積極的に介入し、リスクを負ってでも食い止める。


さて、大げさな話から入ったが、やはり本日の話題も「プロ野球新人契約金詐称問題」である。

この問題の本質は、一球団がルール違反していたかどうかではなく、プロ野球を支えるファンに対し、それを運営する社団法人日本プロ野球機構が、ファンとして応援する前提である、スポーツ競技に必要な公平・公正なルールに基づく競争を阻害する要因について、意図的に情報操作したことにある。

プロ野球とは、ファンと呼ばれる顧客が、野球場やテレビを通じた観戦、関連情報の収集をすることで、入場料や広告効果に基づく広告料、テレビ放映権料等の収入を得て成り立つ商売である。顧客とはプロ野球ファンであり、顧客を維持・増加させるため、組織ぐるみで情報操作を行い、誤った情報を認識した顧客に商品を購入させ続けるとともに、それをもとに広告等による間接的な収入を得てきたという事実。

契約金額を公表し、最高額として世間に認知させてきた効果は、ドラフトにおいて逆指名、自由獲得枠、希望入団枠と名称を変えながら有力選手を一部球団が優先獲得するための手段だといぶかしみながらも、金満球団に優位性を与えない、公平な条件下での競争と信じ込ませてきたことにある。また、選手においても、金銭で選択した印象を持たれず、顧客への広告効果を高める恩恵をもたらした。

これが、契約金最高標準額は目安に過ぎず、金銭により有力選手の獲得が決まると公表されていたなら、どうなっていただろうか。そもそも、プロ野球において選手は資産であり、その獲得は勝敗の根幹を成す要素である。当時、海外流出が起きる前まで、一流選手はFA権により報酬の高い球団に集まり、シーズンを通じた野球観戦の楽しみがなくなると、金満球団のみ選手増強されることに他球団のファンからは非難の声が上がっていた。それに加え、新人有力選手まで金銭で獲得できるルールと知れば、到底弱小球団がその後優勝する可能性はなくなり、野球観戦そのものを止めただろう。

その状況を踏まえても、ルールに違反していないから問題ない、違法性はないというのなら、非公表の業界ルールさえ守れば、適切な情報を与えないため顧客が認識を誤ったままでも、商品を販売し続けてもいいということになる。そしてそれは、大相撲において、非公表の業界ルールである八百長による試合が行われてきたことと大して変りがないことでもある。


問題の本質が追求されるべき状況で、はや業界一丸となりスピンコントロールに動き始めたから、こうして書かずにはいられなくなる。清武問題が、いつの間にか個人攻撃にすり替わったように、この業界の閉鎖性は異常であり、もちろんその原因はこの業界を支える日本における閉鎖体質の権家・マスコミにあるのは言うまでもないことだろうが。

・高額契約金をもらい活躍している選手はいいが、活躍できていない選手は、肩身が狭くなるだろう。
・この問題をリークしたのは、清武元読売巨人軍取締役球団代表の可能性が高い。

マスコミにこの問題を分析させたら、こういう結論に至るらしい。もちろん至るわけがない、こういう結論を導き、プロ野球業界保護、スケープゴートによる世論を誘導を狙っていると見るのが自然だろう。

この問題をさらに突き詰めれば、巨人を盟主に掲げる現在のプロ野球体制にある。米国がMLBが主体にするのと異なり、日本は実質的な主体は日本プロ野球機構(NPB)ではなく、巨人にある。巨人主体のプロ野球自体の衰退と、巨人と距離を置くパリーグの活性化により、一極集中支配は変わりつつあるが、機構を上回る権力は様々な制度が決まる上での影響力を振り返ればまだまだ変わることはない。

それを変えたくないマスコミは、当然この問題の本質を曲げて伝えることになる。次の新たな事件により、この問題を世間が忘れるのをじっと待つ。ただそれがもたらすのは、問題の先送りであり、それが終わりの始まりであることを当事者は誰も認識していない。プロ野球崩壊の序章、昨日の題には、そんな思いを込めている。


なぜ、これを機に次の段階へと進まない。問題は明らか。プロ野球人気の衰退が示すように、巨人による一極支配の時代は終わった。新たなプロ野球制度を作り上げる、またとない機会。

資産である能力のある選手獲得を透明化、チームバランスの均衡。そう、これまで盟主が否定し続けてきた新人選手の完全ウェーバー制(シーズン下位チームから、順に新人選手を獲得)導入である。そこから、選手をどう育てるか、どういう戦術で戦うかは、球団、監督の腕次第。各球団が有力な選手を持つからこそ、FAやトレードが活発化する。

放映権料、一定の選手肖像権料をNPBが管理し、バランスを取り配分。MLBのように、親会社の資金で多額の投資をする球団からは、ぜいたく税をとってもいい。どうすれば、ファンを楽しませるおもしろい試合が生まれるか。野球観戦とは、美技に酔いしれ、ホームランに喝さいを送り、ときに球場が一体となり大声を出して盛り上げる、最高のエンターテイメントではなかったのか。

どのチームにも優勝する機会があるから、ファンは応援するし、それができない体制を批判する。シーズンを通したファンとの一体感が、その結果にかかわらず、最後はねぎらいの言葉へと変わる。


プロ野球で実現した一極支配体制を築けずに、かの新聞社が撤退したのが、Jリーグ。それでJリーグは破綻するに至ったのか。もちろんそんなことはない。むしろ、ファンとの距離を縮め、ファンと一体となり熱い戦いが繰り広げられるプロスポーツへと進化している。

それまで根付いていなかったサッカーでさえ、地元のおじちゃん、おばちゃんまで巻き込んで作り上げられた。それを、多くのファンを持ち、観戦スタイルが日本人の性質に合う野球で実施したなら、かつての人気の再現に留まらない、新たなムーブメントを起こすことだろう。


なぜ、この絶好の機会を逃す。その先に待ち受けるのは、衰退だけにも関わらず。盟主を切り捨てる覚悟がなぜできない。そんな余裕が、今のプロ野球のどこにある。Jリーグを、パリーグをうらやむプロ野球、セリーグファンは大勢いる。変わる役割を担えるNPBにその意思がないのなら、やはり世間が認知するに至ったこの問題が崩壊の序章になるのだろう。

せめて、オリジナル業界ルールで顧客を欺くことに社会的責任を感じていないなら、文部科学省所管の特例社団法人の認可を取り消し、一スポーツ愛好組織として世間に誤解を与えないよう、ひっそりと野球を楽しんでもらいたいものである。


※プロ野球の話題は得てして感情的な反応を返されがちだから、普段からしない方針。言うまでもなく、プロ野球一球団の批判ではなく、プロ野球制度を見直すべきというのが今回の提案である。なんにせよ、なんらかの落としどころがなければ、例え今の世論誘導が成功しても、大きな傷跡を残すことになるだろう。その落としどころが、清武前代表と野間口投手の社会的抹殺・実質的追放という安易な方法となることを懸念するばかりである。
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社会的責任の軽視がもたらすプロ野球崩壊の序章

今や、誰もが情報発信の主体足りえる社会において、それをコントロールすることは不可能に近い。フィルターを通らずしてあふれる個人の主張は、時に大きなうねりとなり、国家さえ転覆する力を持つ。一方、時に匿名性が人間が内に秘める闇を解放し、公と私の区別を持たない稚拙な判断の下、一個人の社会的存在を消し去る集団暴行を巻き起こす。

かつて情報を知り得る者のみが作り出すことができた「世論」という名の曖昧な空気感は、各個の情報発信ではっきりと示される現在においては、虚しささえ感じてくる。

正義や倫理の名の下、隙あらば攻撃の対象とし、世間の憂さ晴らしの生贄を作りたがる日本人の陰険な性質は、その権利がマスコミから一個人にまで広がったことにより、既に一つの文化として定着するまでに至る。その唯一の対抗手段が法律で、正義や倫理観という曖昧な定義に対し、その遵守は明確に基準による善悪にとらわれない結論を導き出すから。


ただ、法律とは、必要な規律を定めたものであり、社会全般を定義しているわけではない。だからこそ、法律に違反していなくても、社会的責任は問われるし、それぞれの地位や立場により求められる規範もある。だからこそ、法違反していないから許されるわけではなく、法違反に留まらず、倫理に照らして社会的責任を負うべきことを厳しく追及してきたのがかつてのマスコミであり、それを標榜し、所構わず社会的責任の名の下、稚拙な基準により誅殺を繰り返しているのが、今のネット社会である。



法の規定のみにより、物事の善悪を判断するのならば、マスコミなど必要ない。強大な権力に配慮し、その機能を果たさず、法律による判断という体のいい逃げ道を用意する村社会的な価値観で、公正が最大の権威であるはずのスポーツ業界の判断を誤らしめ、その存在を否定しかねない曖昧決着の流れとなりつつあることを危惧し、その矛盾をここで指摘することとする。

ことは、3/15付朝日新聞朝刊に掲載された、プロ野球巨人における、契約金最高標準額の超過問題である。


朝日新聞 3/15付朝刊
「プロ野球・読売巨人軍が、球界で申し合わせた新人契約金の最高標準額(1億円プラス出来高払い5千万円)を超える契約を多数の選手と結んでいたことが明らかになった。1997~2004年度に6選手(高橋由伸、上原浩治、二岡智宏、阿部慎之助、内海哲也投手、野間口貴彦)と結んだ計36億円の契約で、このうち計27億円が最高標準額を超過する内容だった。」

そしてプロ野球巨人の見解
「野球界のルールには反しておらず、社会的非難にあたらないと考える。6選手はいずれも、最高標準額が契約金などの上限ではなく、緩やかな目安としてプロ野球界で認識されていた時期に入団している。さらに、税務申告も適正に行っており違法とみなされる点もない。最高標準額が上限でないことを無視するような報道は、極めて不公正で、選手や球団の名誉を著しくおとしめるものと法的措置を検討する。」


契約金1億円プラス出来高払い5千万円が上限ではなく、緩やかな目安として認識されていたなどと、誰が思っているのか。プロ野球ファンさえ知らない、プロ野球界のみの暗黙の了解が、「認識されていた」ととらえるなら、あまりにも世間の常識から外れた見識。それまで隠してきたことを、事実を追求され、従前からルール化されていたというのは、居直り以外のなにものでもない。

プロ野球に限らずスポーツファンは、公平な条件による、公正なルールの下での真剣勝負を望んでいる。だから、大相撲の八百長問題をあれほど非難したのだ。収益の多いチームが、金銭によりFA選手を獲得し、新人ドラフトまで金銭でコントロールすることがルール化されていたなら、誰が下位チームをいつまでも応援し続けるのか。次のドラフトの目玉候補が、もしかしたら入ってくるのでは、ウェーバー制が来年こそは導入されるのではと、下位チームは将来を夢見ながら応援している。一つの球団だけを勝たせたいなら、初めから勝負などする必要ないのだから。

後ろめたく隠してきたことを暴かれた瞬間に、「違法はない、法的措置も検討する」は、まさに本来社会的責任を求められる企業が、その矛先をそらすために、法律というもっともらしい理由で責任回避しているに過ぎない。むしろ、法も及ばない曖昧な規定であるなら、公平・公正な試合が行われていると思っていたファンへの愚弄とさえ思えてくる。


そしてプロ野球村では盟主・巨人などマスコミをはじめ誰も非難できず、時間とともにこの問題も忘れ去られていくのだろう。広島・広陵高校出身の二岡が、相思相愛と言われていた広島カープから巨人へと変節したあの出来事。将来活躍した際の年棒に目がくらんだのかと思っていたら、まさに目の前に積まれたお金に負けていたのか。これが認識されていたルールであるなら、もっと早く公にしてほしかった。それなら、プロ野球を応援するなど無駄な時間を過ごさずにすんだのに。

ガソリン価格高騰からの暗示

突然値上がりしたガソリン価格。山口市では、レギュラー146円/Lとなり、じわじわと生活に影響を与えだす。コストを勘案して外出を控えるなんて生活を送りたくないけど、少しでも目の前の支出削減を優先してしまうのが悲しいところ。

180円台なんて、4年前の価格高騰の再現となるのかと懸念しながら、その原因を把握。
・イラン制裁に伴う供給不安、金融緩和に伴う資金流入による、原油価格の高騰
・火力発電所向け重油生産優先による、国内ガソリン生産量の減少
・ガソリン輸出国の製油所修理による、商社の輸入減少


市場縮小に伴う国内製油所の精製能力削減は、国家主導により推し進められたところだけど、結果的にガソリン供給量不足を招いたなら、なんとも皮肉。まあ、国内需要の減少に伴う採算悪化は喫緊の課題だったから、市場原理に基づくM&Aを企業自身で決断できない日本では、相変わらず官が規制を盾に旗振り役にならざるを得ないのだろうが。

ガソリンなり、原材料を海外からの輸入に頼るリスクは、これからますます増えてくるだろう。中国によるレアアース輸出制限は、その初期に生じた一例に過ぎない。これから、それが基幹原材料であるエチレンや半導体に及ぶようになれば、全ての生産活動の停止、国家としての機能停止をもたらす。海外の国々が、日本のように律儀に安定供給の責任を果たすことはない。中東の原油がそうであるように、資源は政治の手段なのだから。

国家として自国のコントロールに限界があり、感情を契約に優先する、信頼に足らない東アジアの国々に、国家の存亡を委ねられるのか。コストに勝る安定供給は、国家として確保すべき戦略的な位置づけであるべきだろう。


これを市場原理に任せたなら、企業はコストを取るのか、安定供給を取るのか。

競争が国内だけであるなら、安定供給を優先できるだろうが、同じタイミングで危機が生じていない海外と競争する限り、コストを優先せざるを得ないだろう。新潟県中越沖地震をはじめ、リスクが生じる度に生産の分散が叫ばれるが、時間の経過とともに、台頭する海外勢力に対抗するため必ず集約によるコスト削減が選択された。それが今や、技術水準においてさえ日本と差がないとなれば、その選択を判断する時間さえ与えられない。流行り文句となったBCP(事業継続計画)は、多くの企業が海外生産拠点を含めて検討しているはずである。


とまれ、この度のガソリン価格上昇で分かったことは、金融緩和によりもたらされた世界経済の安定が、再びマネーの膨張を招き始めたということ。ホムルズ海峡閉鎖に伴う原油価格高騰を見越して、投資マネーが集中する。イスラエルによるイラン攻撃が現実味を帯びたなら、それは金価格へと流れるのだろう。

再び繰り返そうとしている、マネーの膨張。実体経済を伴わない資金の過剰供給により再び生み出されようとしている資産バブルにおいて、既に体力を失った世界経済は、当然その次に生じるバブルの崩壊に耐えられるのだろうか。信用を失った貨幣がもたらすものが、ハイパーインフレ。それも、世界同時の。処理者のいない経済破綻は、新たな秩序者を生み出すのだろうが、彼らが同じ世界を作り出すとはとても思えず、世界は新たなステージへと移るのだろう。

これからの景気回復がしばらく続き、各国が危機に備えるだけの体力を取り戻したなら、その最悪のシナリオは回避できる。ただ、数字だけの景気回復に矛盾が生じ、世界経済破たんの状況が現実味を帯び、思想や国民の声を背景に、それに対する世界統一的な対処が行われないなら、おのずとそこにたどり着くことは想像に難くない。


話を戻せば、つまりは、株価上昇を喜ぶうちは、ガソリン価格も落ちそうにないということ。この状況一つを捉えたなら、何も心配することはないのだけれど、これが、世界経済破綻のきっかけになりえるから、少々警鐘を鳴らしたところである。

高止まりが予想されるガソリン価格、なるほど、これはトヨタ・アクアが選ばれるはずである。まあこれも、トータルコストよりも、目の前の支出を憂う(つまりケチだが、近視眼的な)日本的発想、結局、日本を除いてハイブリッドカーは売れず、世界の潮流は高効率(低燃費)な小型ガソリン車に移りつつあったりするが。

燃費に難のある愛車ながら、この乗り心地はいくばくかのコスト削減より価値があると、(今後のさらなる値上げを見越して)本日ハイオクガソリンをフルで注ぎ、今後5年以上の所有を心に誓ったところだけど、これが高止まりするようだと心が折れるのも時間の問題かなと先行きを危ぶんだところで。

読書について

読書家とは、ドラトエフスキーやトルストイ、ニーチェなりの名著を当然のごとく抑えている方を言うのだと思っているので、どれだけ謙遜しても当てはまりそうにない。本の紹介ばかりしていると、読書量をアピールしたいのかと勘違いされそうだから、そこは自分の程度を自覚していると敢えて書いてみる。

読書とは暇つぶしであり、娯楽の延長とは、そういう誤解を招かないように時に使う少々卑下した表現だが、とりあえず今は自分の血肉になり得るものを選ぶことにしている。小説は娯楽であり一切読まないと自己啓発書やビジネス書を中心に選んでいた学生時代ほどのストイックさはないけど、ビジネス小説も織り交ぜながら幅を広げていこうと。

結局読書とは、知の好奇心を満たすためのツール。土地や文化の好奇心を満たすために旅に出かけるように、本は自分の知りたい知識を与えてくれる。本のタイトルや書評により、自分に足りないピースを見つけたなら、貪欲に吸収したいと駆り立たされる。埋まったピースがさらに視野を広げさせ、新たな知識を渇望する。その繰り返しが読書というものだろう。

じっくり体に染み込ませるように読むから、当然のように速度が遅い。心に響くような言葉には、その情景を頭に思い描きながら読み返し、堪能する。それまで集めた知識を紡ぎ合わせ、一つの解を導き出すとともに、さらなる広がりへと展開していく。至極の時間である。

どういう基準で本を選ぶのかと言えば、知りたい知識・情報という、まさに好奇心。小説に限れば、相性も大事。文章が下手なのは論外として、おもしろそうな内容で、数ページ読んですっと入ってくるようなら迷わない。ビジネス書等は書評を大事にしつつ、それが必要であれば頑張って読む。こうなれば、娯楽より勉強の位置づけに近くなる。

足りないピースを埋めるようにだから、それまで読んできた本とのつながりも要素の一つ。例えば、「スティーブ・ジョブズ」に感銘を受け、企業経営のあり方、製造業の進むべき道、目指す生き方に一つの解を見出したから、経営学として企業経営の失敗と対処法を具体的な事例から描く「イノベーションのジレンマ」で深みをもたせ、さらに金融面から日本的企業経営を捉える「ザ・ラストバンカー」で日本の仕組みとの整合を図る。あるべき姿の知識を持った上で、イノベーションに失敗した事例であり、国内製造業の課題を浮き彫りにする「さよなら! 僕らのソニー」により、世界を席巻した家電業界の没落から、日本の製造業が衰退した原因と、これからどの方向を目指すべきかの解を見出す、といったところ。

仕事においては、業務を通じて経験を積み、新聞等で最新情報を収集するだけでは、物足りない。本による体系的な知識、これがそのすべてをつなげてくれることが度々ある。戦略は、全体像が見えないと組み立てられず、狭い視野ではその場しのぎの戦術論に終始することになる。この人言葉が軽いな、全体が見えていないなと思わせる上司を目の当たりにすると、本は娯楽だからと卑下している場合じゃないなと思ったりするところで。


と、どさくさにまぎれて紹介した「さよなら! 僕らのソニー」は、なかなかにおもしろい。十数年前、過去最高の利益を上げ栄華を誇ったソニーが、出井・ストリンガー体制の下、凋落していく姿は、日本から韓国、中国へと製造業の世界拠点が移っていく状況の縮図にさえ思えてくる。これが紹介したいがために、読書の原点に立ち戻ったところだけど、結局前書きが長すぎて本題に入れずといったわけで。


・・・・・
中途半端になったから、最後に余談。
昨今、テレビ等でタレントが、学校で習う知識を社会に出て使ったことがないと不勉強を正当化する向きがあるが、これを誰も否定せず、半ば学校教育の否定につなげる風潮に違和感を覚えてならない。知識習得のためのより効果的な仕組みや教え方についての前向きな提案ならまだしも、教育内容の否定は、努力をしないことの正当化以外のなにものでもない。

それを選択することの価値は何もない。高校時代にたいして努力をしていない人間だから大層なことも言えないが、勉強は自分が自由を得るための手段と割り切り、当時も言われていた学校の勉強が社会で論など耳を貸す気は一切なかった。学歴で生きていけるほど世の中甘くないが、学歴は確実に自分の選択肢を広げてくれるから。

きっと、今でも先が見える人は、そんな動きを冷やかに見ているだろうが、視野が狭く目先のことだけを考えがちな若者においては、安易にそんな言葉にすがるのではないかと、多様な価値観だの、個人の尊重だの、ていのいい言葉による逃げ道が日常的に存在する昨今だからこそ、もう少し社会で生きる人間が伝えなければいけないのではないかと思えてくる。

結局、どういう場所で自分が生きていきたいかということだろう。欧米のビジネスマンが、教養として欧州の古典や歴史の知識が求められるように、目指す世界があるなら相応の知識を備える必要がある。そこで必要なのは学歴ではなく基礎知識、つまりは教養。推薦入学の横行で既に学歴など有名無実化していると思われるが、学歴が保証するものが従来は基礎知識であった。

残念ながら、中学・高校時代に習得した知識を使う場がないとは、使うステージにいないからに他ならない。その時にしかできないことがある。学生時代に必要なのは、自分が目指したいと思う少しでも上のレベルの人達が身に着ける知識を必死に詰め込むこと。大人になれば、やるべきことが膨大に広がり、既に皆が身に着けている学生時代の勉強を振り返る余裕などないのだから。基礎知識がないなら、取引先や同僚など同じステージにいる人たちとの仕事で生まれる会話についていけないし、仕事自体に影響が出る可能性もある。

知識の詰め込みではなく発想力をなどという意見があるが、発想力は知識のベースがないと意味のあるものは生まれないし、知識とともに社会で必要なのは、本人の能力に左右される発想力より、知識を組み立て解決へと確実に導く論理力にある。

個人的には、高校時代に思いっきり文系に走っているから、化学系の知識には苦労させられる。化学工業でとらえても、石油から最終製品に至るまでは、元素記号の果てしない結合・分離の繰り返し。原油→ナフサ→エチレン・プロピレン・ベンゼン・トルエン・キシレン→ポリエチレン・カプロタクラム・スチレン等々名称程度なら頭に入るが、元素記号をベースに、尿素と硫酸の記号が入っているから、○○に近い製品などと言われてもさっぱりイメージがわいてこない。もちろん、分かりませんでは済まないからいろいろと勉強することになるのだが、学生時代に記憶として定着している知識と比べると、使い勝手は大きく見劣りする。

勉強だけが学生生活ではないが、基礎知識は次のステップへの確実な土台であり、それは積み増しておくに越したことはない。それができる時間と、定着させる能力があるのが学生時代であり、その限られた期間をどう活かすのかを伝えられるのは、その経験をしている社会に出た大人たちしかいない。だから、テレビに対する信頼性の高い日本の社会において、負の影響を与える安易な言葉を軽々しく口にするタレントには辟易するわけである。

とはいえ、必要なのは基礎知識で、過剰な知識ではない。人の成長で大事なのは経験だから、高校時代ならまだしも、小さな頃は受験勉強で過ごすことなく、様々な体験・経験を優先してほしいと思うところだけど。

生活便利情報(病院編)

早いもので、もう数週間で新年度。4月から山口市で新生活を迎える方へ、生活便利情報を提供。

周りの人に聞いても、どこがいいかが分からないのが、病院関係。検討の一助にと、集めた情報と受けた治療からおすすめの病院をピックアップ。評判を聞いて、距離に構わず車で出かけているから、山口市中心部ながら場所はいろいろ。作成中にそこで受けた治療を思い出し、いろいろな病院に行くようになったものだと、なんだかさみしい気持ちにも。


歯医者
こだま歯科医院(山口市矢原1425-1)※維新公園近くの大歳小学校そば
・ところかまわず雨後の筍のように増え続ける歯医者は、新参者にとって悩みの種。治療期間が長く、途中でやめられないから、飛び込みで訪ねるにはあまりに覚悟がいる。
・こだま歯科のいいところは、患者の話をよく聞いてくれること。インプラント実績もしっかりしており、最新技術習得の向上心がうかがえる。虫歯治療は、他の歯医者で見つけられなかった患部を見つけ、的確な治療を受けられ技術力にも信頼。被せ物の繊細な調整もなかなか質が高かった。医師にありがちな頭の固さがなく、こういう治療をしたいと言えば、経験がなくても前向きに検討してくれる。虫歯検知器等最新治療器具を入れていることも評価。
・問題は、人気があり患者数が多いこと。土曜予約は一週間前でも取れず、2週に1回の治療ペースに。これではいつまで経っても治療が終わらない。予約時間通りに着き、20分近く待たされることも。どうせ待つならと遅れていくとさらに待つ悪循環。
・設備投資・広告宣伝費回収に、高額治療、長期間治療をすすめてるのではと一時疑ったが、一回で治療と歯石取りを済ますことという要望をクリアされ、見直す。貴重な週末を有意義に過ごすため、少ない回数で完治させたいから。


耳鼻科
かめやまクリニック(山口市亀山町5-8) ※サビエル記念聖堂近く
・年に一度、花粉時期にお世話になる程度なら、なかなかいい耳鼻科がわからないもの。まあ花粉程度なら、どこで治療を受けようとさして違いはないだろうけど。
・かめやまクリニックは、耳鼻科として評価が高いから、とりあえずで選択するのもあり。丁寧な治療が受けられ、説明もしっかりと聞くことができる。
・問題は、予約制ではないこと。受付順となり、携帯電話等で受付可能だが、確実な時間を読むことができない。仕事帰りに時間を気にせず行くなら、さして問題はないだろうけど。


皮膚科
太田皮膚科クリニック(山口市大内矢田917-6) ※大内小学校近く、アルク大内店が目印
・皮膚が弱いと大人になってもなにかと大変。市販薬で済まさず、一度しっかりみてもらうと、精神的な安心とともに、効き目のいい塗り薬をもらえることだろう。
・太田皮膚科クリニックは、遠方からの患者もある評判の皮膚科。不安も含めてしっかり聞き治療法を丁寧に説明してもらえるから、安心して任せることができる。土曜日は13時まで受診可能と、働く人も安心して利用できる。


外科
佐々木外科病院(山口市泉都町9-13) ※湯田温泉
・外科に留まらず、内科、消化器、整形外科等々を診療科目にもつ総合病院。
・土曜日13時までの診療時間。おすすめとまで言わないけど、外科や整形外科等病状に応じて一か所で対応可、そして、診療時間面で勤労者に優しい病院であることを評価。サービス業の意識から看護師の対応レベルが高く、心地よく利用できるのはいい。


消化器内科
青山消化器内科(山口市吉敷佐畑2-3-1) ※マリン吉敷店近く
・信頼できる人のいい町医者に不安を相談する。テキパキと処理される総合病院にはない医者と患者との信頼関係、これが診療所の良さだろう。
・土曜日も16時までと、今回も診療時間の便利さを評価。まずは最初の相談だけでも、訪ねてみてもいいだろう。
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