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リスクへの対策

問題が起きたなら、何か一つに責任を求め、皆で徹底的に攻撃する。

攻撃対象が、期待以上の最大の罰(公開謝罪、辞職、家庭崩壊、社会的抹殺、会社倒産、自殺)を受けたなら、溜飲を下げ、その問題自体に対する興味を失い、不要に過剰な罰を与えられた者やそのために巻き込まれた周囲の者への配慮など微塵もなく、その結果を引き起こした当事者としての罪の意識を持たないどころから、あふれる似非正義感により、一時の満足感を得る。

この国で繰り返される、一時的な感情的な気晴らしからは、ものごとの解決に向けた建設的な取組は何も生まれない。

これは日本人の性質によるものであり、それは国民の期待に過剰に応えようとするマスコミに顕著に現れ、最近では匿名性により倫理観のタガが外れたネット社会で日常的に起きていることでもある。

マスコミで取り上げられるような大きな問題に対しては、自らがそこで発信される感情論に影響されていないことを意識し、課題解決に向けてどうすべきかを冷静に考える必要がある。

その過剰な感情論による制裁、私刑に対しては、組織のトップ、会社のトップ、業界のトップ、国のトップが毅然とした対応をとり、不要に人が傷つかないようにするのが、リーダーシップというものだと思うところである。


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関東・東北豪雨での鬼怒川堤防の決壊は、衝撃的な映像だった。この異常気象ともいえる現象が、気候変動の影響を受けたものではないのであれば、2千年以上にわたり日本はこのような自然の猛威にさらされてきたわけで、堤防や岸壁、砂防施設が整備されていない中で生活してきた時代のすごさを思う。

自然災害とともに歩んできたのが日本人で、人間が自然をコントロールするのはおこがましく、自然を恐れ、またそれを受け入れてきたという感覚がある。

その感覚からすると、東日本大震災を契機に、海岸沿いに15mの防波堤を造ること、生活のしやすさから何百年と過ごしてきた平地を離れ、高台に居住を移転すること、そこに膨大な国家予算を投入することには違和感を覚える。

今回の災害では、再びハード整備が問題としてあげられ、河川堤防の整備率の低さがその原因とされている。

国土構造から、日本中に河川があり、その一つの河川の整備にさえ数百億円単位の途方もない予算(税金)が必要となり、その整備したコンクリートの寿命は50年程度しかもたず、さらに維持管理・更新を繰り返さなければならない。そして、今回のような想定を超えた災害が起きたなら、あらためて同等の災害による被害の可能性を検証し、新たな基準による追加の整備を行うというエンドレスの取り組み。

河川の近くに住むもの、山のそばに住むもの、海の近くに住むものは、それなりの覚悟があって住み、そのリスクの度合いに応じて土地価格や固定資産税などコストが抑えられているのだから、その対策は、地域経済の影響も勘案しながら、個人の資産を守る、国民の税金拠出によるハード整備ではなく、避難を第一とすべきだろう。

行政が避難勧告を出さなかったことを憤る声を毎度聞きながら、なぜ、あなたは自分の判断で行動しなかったのかと問いたくなる。過剰な行政サービスが、この国の借金を膨らませ、他者依存の体質を生み、ついには自己の責任を顧みなくなっている。

昨今の、いつ、どこででも起こり得る大規模な自然災害が繰り返される現状を踏まえれば、洪水、土砂、津波ハザードマップは抑えているだろうし、自身が住む土地のリスクは、過去の災害や周囲の環境から分かるものでもある。いつもと違う、異常を感じさせる自然の状況は、雨量などから気付きもする。そのリアルタイムや数時間後の状況は、気象庁等示すデータで知ることができる。他人からの指示や勧告がなくても、自分で判断できる情報が十分にそろっている。

土地の形状が、建物の造りが一つ一つ違うように、避難の仕方も一人一人違う。震度6弱の地震に対し、余震への警戒の仕方は家の耐震性により異なるし、河川での氾濫危険水位を超える状況での避難の判断は、土地の高低や、マンションと戸建で異なるし、土砂災害警報に対する警戒は、山が迫る土砂災害特別警戒区域と平地では異なる。一定の地区を単位にかける行政の避難情報には、それぞれの環境により判断する必要があるだろうし、指定された避難所が、自宅より安全かどうかの判断もあるだろう。

大規模な自然災害に対し、砂防ダムや河川堤防、護岸などハード整備で対応する時代は終わりつつあり、事前の準備、必要な情報提供、適切な避難というソフト対策で命を守ることになる。そうなると、今住むところを守ってもらうという発想を切り替える必要があり、命を守るためのハード整備により、結果的に守られてきた家や車などの資産は失う可能性が高くなり、資産も合わせて守ることができる安全な土地に住むという発想が必要になる。

地域の機能や居住地を集中させて低コスト、効率的な都市を形成するコンパクトなまちづくりと合わせた、集中させたまちの中での低災害環境をつくる安全・安心なまちづくりがこれからの人口減少、大規模自然災害増加の社会におけるテーマとなり、その方向に沿った施策が今後展開されていくのだろう。

今住むところを選んだのは、その個人である。そこが川沿いや山の麓、干拓地であるなら、そのリスクに応じた土地の価格が設定され、その価格に応じた税金の負担が課せられている。安全や安心を最優先に、相対的に高い土地の購入費と、毎年の固定資産税を負担する立場から見れば、低コストの負担しかしないリスクのある土地に対し、その価格の何十倍もする税金を使いハード整備をし、安全・安心を確保することは、なんとも非効率で、不公平だと思うところでもある。

国・地方の借金の状況を踏まえると、受益者負担の拡大や固定資産税への反映、その先には、集約型まちづくりに沿う地域以外を対象としないという状況にならざるを得ないだろうから、それが財政破たんまで決断できないほど政治は無能ではないと期待するなら、土地選びは慎重にやりたいところである。


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自然からの脅威は、時間が解決してくれるものだけど、人間からの脅威は、時間が解決してくれることはない。

命を守るため、ハード・ソフト面から最大限の対策を取り、その際の一瞬のミスにも人的災害と責められ、千年に一度の事象でさえ想定外で許されない、過剰なまでに神経質な自然災害への対策に対し、いつでも起こり得る隣国からの軍事リスクに対しては、あまりにも無頓着、何も起きないことが前提の思考停止の状況にある。

法案可決までは、国民に余談を与えてはいけないと思っているのか必要な情報を出さず、可決後に客観的な分析記事を載せるマスコミの姿勢には、今行われている法案審議に対して、国民間での適切な議論や発信を封じ込めるもの(だから、感情的な扇動が起こる)と、毎度疑問を感じるのだけど、今回も隣国のリスクに対する記事が昨日掲載されたから、紹介してみる。

日経新聞『中国軍事パレード、透けた虚実』(要約)
・中国の軍事パレードには、あちこちに虚像が潜んでいた。
・すべて国産と説明した装備は、ロシア軍のコピーで、中身の複製には限界があるから、真の性能は明らかになっていない。
・中国軍のパレードには軍の現状を示すというより、将来はこうありたいという願望を込めた未来予想図の側面が多分にある。
・一方で実と呼べる武器が、弾道ミサイルだ。ロケットと弾道ミサイルの基本構造は同じで、人工衛星を軌道に乗せられる中国は、高度なミサイル誘導技術も持っており侮れない。
・日本に直接脅威となる短・中距離弾道ミサイルは配備数が多く、日米のミサイル防衛システム(MD)で対処しきれいないほどの「飽和攻撃」ができる。
・このため、在日米軍の大半は情勢が緊迫した際、一時的に日本を離れる構えだが、そうした場合に日本の国民は逃げ場のない状態に置かれる危険がある。
・中国からのミサイル攻撃について驚異の大きさの割に日本では対策がほとんど議論されておらず、問題に蓋がされている感がある。

日本が攻撃され、十分な防衛、避難が行われず、被害が拡大した場合、それは想定外として受け入れさせられるのだろうか。それとも、戦争法案を作ったがため、相手の神経を逆なでしたと自虐的に国民の犠牲を許容し、もうじき中国古来の島と解釈が変わるだろう沖縄を含む南西諸島を割譲した上、無条件降伏するのだろうか。

国家、マスコミが、目の前にあり、さらに拡大が確実な、現実的な脅威から意図して国民の目を背けさせているとしたら、誤った判断で構成された世論により方向づけられた国の取組により、将来の国民は取り返しのつかない負担を強いられることになるのだろう。


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国内の問題に対し、徹底的に攻撃するマスコミも、国外の問題になると全く取材も追及もできない。

日本への評価は、海外の政府やマスコミの反応を垂れ流し一喜一憂するだけで、自ら判断を下せない。

海外に関する報道は、政府の発表や日本を攻撃する一部右翼のデモに終始し、その国の真実が届けられることはない。

主義主張がなく、権力に対する揚げ足取りで表面的な責任を取らせることが権力を監視するマスコミの役割と認識しているのだかで、一時的な感情的な気晴らしを喜ぶ人たちで紙面は売れようと、国家の誤った方向を正すような、物事の本質的な解決には導けない。それゆえ、日本の大手マスコミにいるのはサラリーマンだけと揶揄され、ジャーナリストとは呼ばれない。

過剰な不安を煽る必要はないが、真実を追求するのがマスコミの使命である。

中国の軍事力、日本を攻撃対象としたときの双方の攻撃力・防衛力の比較・シミュレーション、中国による領海侵犯の実態、ガス田開発の状況、韓国による竹島不法占拠の実態、韓国が歪曲する歴史の解明、日本に対するサイバー攻撃の状況・そこでの被害、中国人留学生によるスパイ活動の実態、中国・韓国のビジネススパイの実態、知的財産権を侵害した模倣により輸出競争力を高める企業の実態等々

両国間の友好、他国を刺激しないためという、本来マスコミに求められていない国家ぐるみの政治的な配慮により、国民が持つ知る権利が侵され、真実が隠蔽され、誤った認識により世論が構築され、または国民自らが判断する機会さえ与えられず、積み重なる不利益により、取り返しのつかない状況に追い込まれていき、その結果に対する責任は誰もとることをせず、その結果のみ客観的な報道により知ることになる。

そしてまた、この国の未来に向けて考えるべき情報は与えられず、ありふれた日常から攻撃するに値する対象があてがわれ、大規模な一時的な感情の気晴らしがマスコミにより、小規模な一時的な感情の気晴らしがネットにより創作され、何も生まない無駄な時間の浪費が繰り返されていく。

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