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女性専用車両問題に思う

最近は女性専用車両問題が話題になったのだけど、相変わらず論点のずれた議論をしているなとあきれながら見る。

内容は、女性専用車両に抗議するため、同車両内に居座った男性客を批判するもので、女性アナウンサーからも、痴漢被害の状況から、女性専用車両の必要性を訴えるというもの。


この国の性差別の根幹は、男性が社会システムを作る仕組みの中で、男性だけで女性保護を考えることにある。有識者と言われる日本の知識階級の発想は相も変わらず、全ての女性を弱者に位置づけた上で、男性はそのために生じる不利益は我慢すればいいという、「男は弱い女を守るもの」という偏見に満ちた前近代的なもの。そして、過剰に保護される恩恵を、女性は当然の権利として享受し、この仕組みこそが女性の権益の最大化につながるとばかりに、影響力の大きい団体はさらなる要求を突きつけながらも、その仕組み自体を批判することはない。

性別による差別を許さないという本来あるべき思想がなく、男性は男性主体の仕組み作りを正当化する手段として、女性は利己的な権益拡大のための手段として、都合のいい方便として利用し、結果、世界的にも先進的な女性優遇社会ができ、体制側と圧力団体でお互いの利益の最大化が図られているということだけの、ご都合主義のシステム。

結果、その弊害を受けるのが、その歪んだシステムの中で日常生活を送ることになる男性ということになる。

いまさら、その歪んだ仕組みを列挙することもないだろうけど、離婚後の子供の親権問題では、国際的にも子供の連れ去りとしてハーグ条約違反と問題視されるように、本来、親の関係性にかかわらず、それぞれの親が当然に持つべき子供を育て、会う権利でさえ、日本社会の特殊性という意味の分からない理由により男性裁判官が、面会さえ女性の判断に委ねるような、一方的な女性有利の判断を下す。痴漢のえん罪発生や売春防止法しかり、男性視線で作った、男性だけを律するための仕組みがあらゆるところに存在している。

思想的に平等主義の人たちならば、そうした性別による過剰な保護や、一方的な制裁を、逆差別だと憤るべきだが、そのような声が上がることはない。マスコミのコメンテーターは、世間受けがいいように(世間から批判されないように)、さらに男性側に厳しい罰則を求め、女性はまだまだ優遇が足りないと、さらなる要求を求める。

所詮は、こうした人たちが、世論をコントロールしようとしているんだから、日本の社会システムなど変わるわけがない。


今回の女性専用車両の占拠は、男性による、そうした歪んだ仕組みに対する抗議で、異常者の行動として目をそらすのではなく、本来、問題の本質を深く追求すべきこと。どうして、通勤時間帯の満員電車の中に男性が押し込められる中、女性はスペースに余裕のある専用車両で優遇されるのか。どうして、男性のみに乗車車両の制限が設けられるのか。当たり前のことだけど、男性は痴漢する可能性が高いから、全ての男性を排除するという方法は、法の下の平等をうたう憲法に違反し、許されない。


この問題の本質は、なぜ、痴漢の誘惑に駆られるような環境を、鉄道事業者が提供しているのかということに尽きる。

なくした財布が戻ってくることや、自動販売機が壊されないこと、災害時に盗難が発生しないことなど、自分を律する行動を世界で賞賛されることもある日本だが、その根本には、身近には近所の目(村社会)、最近では防犯カメラや万引きGメン等の仕組み、大きくは信頼性の高い警察システムにより、それを許さない社会システムを構築していることがある。そのため、社会システム自体が一時的に崩壊した東日本大震災下の東北地方では、避難者住居や立入禁止区域住居で多くの盗難が発生し、世界と変わらない状況、そして、日本社会の安全・安心が社会システムにより構築されていることを明らかにした。

それは当たり前のことで、本来、自己欲求最大化のためにエゴとエゴがぶつかる人間同士が協調して生きていくために作られた仕組みが社会であり、それをコントロールする方法が法律であり、その実現の手段が社会システムなのだから。

まず、法律に違反するような犯罪が起こらないためのシステムを作る必要があり、その犯罪が起きた際には、犯罪を犯した人を一律に責めるのではなく、システムとして問題がなかったのか、その犯罪が起きないためにどうすべきかを考え、常にシステムを改善していく必要がある。例えば、スーパーに店員も、防犯カメラも置かず、万引きの誘惑に駆られるような環境を作ることや、試験会場で試験官が読書にふけり、監視の雰囲気を作らないこと等々、そこで起きた犯罪や違反行為以上に、人間の弱さを誘引する環境を提供したことも責められるべきことだから。

そうしたとき、全く身動きが取れず、あらゆる行為を誰からも咎められる可能性が低い、乗車率100%を超える満員電車の環境を提供されていることを、当然の前提として捉えていいのかということになる。

まず責めるべきは、鉄道事業者であり、鉄道事業者は犯罪が起きる環境を提供していることを真摯に受け止め、自治体とも一体となり、その対策を検討すべきである。

道路網では当然のように求められるハード・ソフトの整備が、さらに環境の悪い状況が数十年と続く鉄道網では当然のこととして受け止められ、十分な事業収益を上げながら、鉄道事業者の不作為を許容している現実。さらに、地方公共交通機関のような赤字路線の維持のための必要収益の確保とは状況が違う、大手私鉄をはじめ上場企業が居並ぶ環境であることも認識しておく必要がある。

【全体】
○ 輸送許容量に対応可能な範囲内でのまちづくり(居住環境の整備)
○ 混雑時の乗車率100%以内を実現する鉄道網の整備(ハード整備)
○ ハード整備と合わせた、まちづくりをコントロールする仕組みや乗車率100%以内実現に向けた対策(ソフト対策)

【ハード整備】
○ 新規の鉄道網の敷設
○ バスも含めた公共交通機関全体での輸送網の整備

【ソフト対策】
○ 定期券の発行制限
・ 目標乗車率実現に向けた乗車人数のコントロール。定期券発行数を制限するとともに、割引率の高い法人定期券制度を導入し、個別企業には割り当て。輸送許容量を超える沿線では発行を制限し、企業の移転促進や新規立地を制限。長期的には、企業や人口の地方移転を促す。
※発想はアメリカの高速道路EV専用車線や、中国の自動車ナンバー発行枚数制限、ナンバーによる自動車運転可能日制限等々と同じ。社会システムの円滑の運用ためには、個人の権利が一定程度制限されることは受け入れるべき
※全ての利用者が乗車できるように、運行本数を限界まで上げる、スピードをあげる、車両に全員乗れるように押し込むという発想を変え、安全・安心で快適な乗車環境の提供という原点に戻る。そうしないのであれば、痴漢被害、窃盗被害は、環境提供した鉄道事業者が民事訴訟において主たる責任を負うことを明確にする

○ 定期券の利用時間帯制限
・ 法人定期券については、朝・夕方の混雑時間帯について、利用時間帯を設定。利用時間帯ごとの発行上限を設け、同じ時間帯での更新を前提とする。

○ 公共交通機関全体でのコントロール
・ 定期券割り当てに関しては、鉄道、バス等全体でコントロールする。
※全体管理はコストがかかりすぎるため、システムに企業が合わせることは許容する。システムの不便さから、企業や人口の地方移転を促す。

○ 専用車両の導入
・ 乗車率50%未満等のゆとりある環境を求める乗客用に、追加料金で乗車人員を制限する専用車両を用意する。定期券利用者は対象外(追加料金負担でも利用不可)、利用希望時は別途チケット購入。専用車両には乗務員を配置し、乗車時の確認、車両運行の安全確保、乗り換え案内等のコンシェルジェサービス(英語対応)を提供する。
※追加料金は距離にかかわらず500円等。目標乗車率達成の需要動向や乗務員人件費を踏まえて価格設定

○ その他
・ 過去の痴漢被害で男性恐怖症となり、男性と同乗したくない人は別の問題なので、鉄道事業者で治療費等負担することで対応。


等々と、とりあえず目指すべきシステムに変わりうる仕組みを、思いつくままに列挙。

こういうことは、まちづくりと鉄道事業者の専門家、利用者が、よりよい合理的で、効果的な社会システム改善のために検討すべきことで、女性保護などという配慮すべき一課題を、問題の本質に置き換えるから、誤った方向の議論がなされ、感情論からそれに反対する雰囲気がなくなり、いつの間にかなんとなくの空気でそれが制度として成立してしまう。

それは、責任を逃れる日本人の特質で、和を乱さずに合意に至ることを調整と勘違いし、声の大きな人に迎合して結論に至る、結果的にそのシステムを利用する大多数の人たちに不合理を押しつけ、数十年に及ぶ多大な社会的損失を発生させ、大きくは国力、国際競争力さえ低下させ、将来に取り返しのつかないつけを残す。

結局、医療も、年金も、少子高齢者化も、今問題といわれている多くのことが、過去のこうして作られた世論の風潮に影響を受けた、政治をはじめとする当時の判断の結果にいきつく。

現状が当たり前ではなく、物事の本質を捉え、本来はどうあるべきかを論じるべきではないのか。スケープゴートを作り、問題の本質をずらそうとする思惑まみれの報道、そしてそうした情報をもとに、所詮は上辺の感情的な批評に終始するネット。新たなシステムの変革が起きながらも、十数年前から、この国の社会は何も変わっていないのだなと情けなくなるばかりで。

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